キャリアアップをするための転職

不安や焦りを抱えて、キャリアアップのために転職する看護師は少なくなくありません。しかし、自分の目標を明確にしないまま転職して、希望を実現できない人も多くいるのが実態です。
キャリアアップとは、知識やスキルを向上させて経歴をランクアップさせることを指します。そこでまず、どのようなキャリアを築きたいのかを明確にしましょう。そのうえで、最終的なゴールに辿り着くために、10~20年の長期的な目標、5~10年の中期的な目標、1~5年の短期的な目標を立てていきます。そして、今年や今月などの直近の目標を立て、1つずつ達成しながらステップアップしていくのが王道です。
最終的なゴールは、漠然としたイメージでもかまいません。ですが、短期や中期など比較的短い期間の達成目標は具体的にするべきです。例えば、1つの診療科を極めたスペシャリストとして頑張りたいなら、専門看護師などの資格を取ることでキャリアアップの道が開けるでしょう。短期的な目標ではその診療科を勉強して知識をつける、中期的な目標では専門看護師の資格を取得する、長期的な目標では院内外の講演会の講師としても活躍できるスキルを身につけるなど、段階的にステップアップしていきます。
今の職場で目標達成が難しいなら、転職によるキャリアアップを目指しましょう。転職活動では看護師専用の転職サイトに登録し、エージェントに相談するのがおすすめです。医療業界や看護師のキャリアアップに精通しているので、適切なアドバイスが得られるでしょう。

斡旋業者を使うデメリット

求人募集がたくさん見つけられて転職がしやすいと知られるようになり、看護師はキャリアアップのために別の職場を求めることが多くなりました。
その方法として看護師の仕事を専門とする斡旋業者に登録して職場を探すのが一般的になっています。斡旋業者に登録すると豊富な求人情報を提供してもらえるだけでなく、コンサルティングを受けて採用を勝ち取るためのノウハウも教えてもらえるのが魅力です。
このような事実が知られるにつれて王道と化しているのが斡旋業者の利用であり、うまく利用して成功する看護師も増えています。
しかし、その裏側では他の業種の状況に目を向けられない状況が生まれているのも事実です。看護師業界は職場探しに関して恵まれているのは事実ですが、それゆえに油断をしてしまったり、受け身になってしまったりする状況があります。世の中での転職の厳しさを知ると、もっと自分の能力をアピールする力や自分の特技を再考する力が生まれてくるでしょう。それが次の職場で生かせるのも確かです。
他の業種の状況について情報提供を受けるためにコミュニティーに参加して情報交換を行ったり、昔の学校時代の同窓会で仲間を探したりしてみると視点を変えて転職活動が行えるようになります。
しかし、あまりに斡旋業者の利用が広まっていて成功事例も多いため、その視点を持ちにくくなっているのが現状です。成功を歩むための道として他の業種の状況を知ろうと考えてみると良いでしょう。